くじらゲルニカ2019

Kujira Guernica 2019 Project

        

(公私連携型保育所 廿日市保育園)

はじめに

 園で話をする時使いたくて使えない言葉がありました。それは「喧嘩」です。園運営し始めた頃、「園でしかできないことってなんだろう」を度々自問しました。兄弟姉妹が少ない昨今、それは「喧嘩ではないか」と答えが出たのですが、今まで「園は喧嘩するところです」とは言えませんでした。
 その思いから10 余年。長崎で生まれた当法人は、愛媛・滋賀・兵庫・大阪・宮城・新潟に加え広島にも仲間ができました。広島・長崎ときたら、両県の出身者は「被爆地である史実を経由して平和」に結びつけます。平和とは『喧嘩して仲直りすること。「仲直り」と対であれば堂々と「喧嘩」という言葉をつかっていいのではないか』。これが今でたばかりの私の結論です。まさに園で使わないことがない、「ごめんね(喧嘩)&いいよ(仲直り)」です。
 ゲルニカは世界で最初に無差別空爆を受けたスペインの街です。ピカソはその惨状への抗議を込めてゲルニカを描きました。くじらゲルニカは戦争への抗議の企画ではありません。その対の言葉「平和」を希求する企画です。ゲルニカと同じサイズの画材にみんなの思いを描きましょう。できた作品はきっと園児たちの「いいよ」の集まりになるはずです。そしてそれは、保育士さんみんなの[いいね!]の集まりにもなるはずです。


2019年夏
理事長 田﨑 耕太郎

 

基本理念

『くじらゲルニカ』の基本理念は、ピカソの制作した「ゲルニカ」と同じサイズ(3.5m x 7.8m)の壁面に、子どもたちが平和のメッセージを込めて、描くというものとします。

 

【ゲルニカ(Guernica)とは】

 スペインの画家パブロ・ピカソがスペイン内戦中の1937年に描いた絵画、およびそれと同じ絵柄で作られた壁画である。

 現在は、スペイン・マドリードにあるソフィア王妃芸術センターに所蔵されている縦3.5メートル、横7.8メートルという巨大なキャンバスに描かれたモノクロームの作品です。

 

 

第2回くじらゲルニカにあたって

メインテーマ 「喧嘩してなかなおり、ごめんね・いいよ」

 このメインテーマをさらに広げて

長崎ブロック ”人それぞれ違うけん、それでいいとよ”
愛媛ブロック "人それぞれ違うんやけん、それでいいんよ、いいんよ"
大阪・兵庫・広島ブロック ”人それぞれ違うんやから、それでええやん”
滋賀ブロック ”人それぞれ違うんやし、それでええやんか”
宮城ブロック ”人それぞれちがってて、それでいいちゃあ”
新潟ブロック ”みんなちがうっけ、いいんだてば”

制作について

1.くじらの法人全施設の利用者(4・5歳児、小学生、中学生)と職員でつくります。

2.みんなでゲルニカサイズ(3.5m x 7.8m)の作品をつくります。

3.各施設で、木製の立方体(9cm x 9cm)に着色をします。

4.集めた皆さんの作品は、廿日市保育園の壁面に作品として完成させます。

木製の立方体を作成中

制作準備中

スケジュール

2019年7月23日 「くじらゲルニカ2019」発表
2019年8月 各施設で制作
2020年3月 廿日市保育園の壁面に設置

完成した作品